2008年 03月 18日
やっぱり小さいのが好き? FIAT 500 試乗編
来た時、表の駐車場に試乗車が見えなかったので、今日はもう試乗車は出さないのかと思ったら、どうもあるらしい。で、そのままショールーム裏のドアを開けると、そこにはもう一台の「FIAT 500」が待っていた。
......「あ、あるんだ」しかも同じ車が2台も。
と思ったら、それはショールームにあったLOUNGE仕様の車とは違い来年1月発売予定の「POP」の方だった。しかし、未だ売っていない車が試乗車には何であるの? と、最初は理解出来なかったけれど、ここだけではなく全国的に正規代理店では展示車はLOUNGE、試乗車はPOPらしい。
発売時には色々と用意して今すぐ売りたいのは山々だけれど、確保できる右ハンドル車を考えると、そうも行かず。それでもFIAT500のバリエーションを示すには、せめて試乗車は別の仕様をという苦肉の策なのかと。
しかし、この手に入れる事が困難な車ほど逆に「欲しい」という願望が強くなる。これって「恋と同じか(^^;)?」なんて思ったけれど、ある意味一目惚れで買う車なんだと思う。
さて、ドアを開けて飛び込んできたのは、この紅白のおめでたいシートだった。
いかにも「POP」らしいシートだ。
生地に関してはLOUNGE仕様の方が上だと思うけれど、選ぶならこっちかな。上部の白色の所はビニールレザーだがPOPならではの割り切り方。昔は、こういう派手な色のシートを一番敬遠していたハズなのに、最近はどうもこんなのが好みになって来た。
これも歳を取った証拠か? 還暦の祝いにはこれだな。
ドアサイドの所も同じく赤色。
面白いのはドアにロックピンはなくドアノブを奥に押すとロックするようになっていた。取っ手の所に見えるボタンはドアミラーの調整だった。
シートに座って渡されたキー(W168みたいなジャックナイフタイプ)を差し込むと正面のメーターが光った。
元祖チンクエチェントの意匠をモチーフに上手く作られたデザインだ。ここで面白いのは、この車にはスモールランプが無いらしい。普通はスモール→ライトだけど、いきなりライト点灯しか選べないとか。
注意喚起ならばスモールなんて中途半端な事しなくても「ライト点灯させればいいじゃん」その方が部品も減らせるし。っていう合理的考え方なんだろうか? しかしスモールランプのない車は初めてだ。今のフィアットってそうなのだろうか?
エンジンを始動して出発です。
ちょっと緊張するけれど、車が小さい分それ程身構える事もなく、昨年試乗した高額な車に比べると気分は幾らか楽だ。ただ問題は鬼門の「デュアロジック」だろうか。
散々「使い辛い」を聞いていたので、どうしょうかと思ったら「とりあえずこれで」と押されたのがイージーボタン。これで普通のAT仕様になる。ただそれが普通のATと同等の滑らかさがあるかと聞かれれば、それはデュアロジック以上に出来が悪いと聞かされていたので、どうかなと思った。
だけど、これが意外に良かった。
たぶん「あれは使い物にらない」と聞かされていたせいもあるけれど、案外使える印象を持った。ただ信号で止まって、そのままアクセルを踏むと3000回転の所で一回失速するけれど、それを越すと後は普通だ。
とりあえずこれで、その内試乗した人も意外に良かったと評判の「デュアロジック」に慣れれば、思ったより悪くはない。一番気になった部分がこれならば、とりあず合格。
しかしワンメーターの視認性は良くない。ま、これは見慣れていないだけかな。
右折時のAピラーも特に気にならなかった。ドアミラーも変な切取線もないし見やすい方だと思う。
走りに関しては、1.2Lなのに結構トルクフルな印象だった。
事前にスペック表を見て69馬力な事を知って「買うなら絶対1.4だな」と思っていたけれど意外に意外。これなら1.2Lでも普通に走れる。去年乗った新型フィットなんて走り出した瞬間に非力だと感じたのと、えらい違い様だ。何でだろう?車重の軽さかな。
ひょっとしたら乗ったのは1.4Lだったかも、と帰って確認したぐらいで、ベーシックな乗り物としては1.2LのPOPで割り切るのも有りかと思った。
ちょっと運転に慣れてきたので、オーディオを試してみる。
FM放送だったけれど悪くはない。AピラーにはW169同様にツィーターがあるし、スピーカーは全部で6つと同じだ。数で言うとエアバックも7つと今時の車らしく安全性に抜かりはない。
初代パンダが安全基準を満たさない為に泣く泣く引退されたのを見ると、これはあと20年ぐらいは売る気かな?
とまあ、良いことばかり書いてきたけれと気になった事もある。
一つは走り出した時の音。普段A200Tに乗り慣れていると、やはり音の大きさは気になった。でもそんなに騒がしい音でもないので、高回転で回さない限りは気にする事のないレベルかな。
それ以上に気になったのは「乗り心地」だろうか。15インチだしタイヤは「ENERGY3」だったかな? なので、乗り心地に関しては問題ないと思っていたけれど、これが意外に堅くバンピーな印象。ホイールベースが短い事も関係すると思うけれど、柔らか国産車からだと、ちょっと気になると思った。
ただ、何だか剛性感も感じたりコーナリングとか高速走行とか、その辺りには逆に良いカモ。それに、まだ下ろしたての車だから角が取れていないのかも知れない。
そうそう試乗で回って帰ってきた時に「こんな機能があるんですよ」と教えと貰ったのが、ハンドルのマークがあるボタン。これを押すと、あら不思議ステアリングが異常に軽くなった。
どうもこれは、狭い駐車スペースにコジ入れる時の為の機能らしい。
縦列駐車が困難な狭いヨーロッパの路上ならではの発想か。
気になった事は少なく、それ以上は気に入った方が強く思った以上にトキメク車だと思った。
最後にディーラーの人が裏の駐車場へ移動させる際に外から見たら、人の大きさと車の大きさのバランスが普通と違って思わず笑いそうになった。
ま、それがこの車の最大の武器なんだと思う。
愛したのは確かに君だけ~♪そのままの君だけ~
(明日の明日も君だけ~♪そのままの君だけ~)とずーと思ってました。
SOHCで低回転からトルクが出るようになっているそうです。
MTベースのデュアロジックと組み合わせる事で、
運転の仕方次第では、色々な走り方が楽しめるんじゃないかと思います。
評判の良くない、デュアロジックについては、
MT車になれている人なら、そう問題無いと思うのですが...
現車の試乗にしてオーダー入れるなんてA160の時と同じですね(笑
>>らのうさん
そうなんですか、数字以上の走りで好感持てました。
デュアロジックも慣れたら楽しそうですね、燃費も良さそうだし。
ただハイオクなのは、ちょっと残念。
今から注文しても、モデルと色によっては1年待ちらしいので、それまでにお金を用意すればOKです(笑