2012年 12月 10日
クライスラーのイプシロン
でも、その分少し高かった。そのA112の後続車がY10となり、初代Y(イプシロン)へ受け継がれてゆく。イプシロンも2代目となった頃オレンジとブラックのツートン車を見た時は、思わず目で追ってしまった。それが早くも3代目。しかしLANCIAなのに何故かCHRYSLERのエンブレムを持つ。いやLANCIAのイプシロンも存在するが同じ車?
ディーラーは地元の三菱店と併設している「クライスラー・JEEP」の看板を掲げる店。かつては隣の三菱店でミニカとかパジェロミニを買った所でもあるが、奇しくもA200Tを買ったMB店と同じ系列だ。
ディーラーとしての素性が分かっているだけに、ちょっと不安な点もあるが、とりあえず生で見られるのはココしか無い。
一週間前、前の道を通った時にチラッと覗いたらショールームにイプシロンは無かった。
正式には15日から販売開始だから、もうそろそろ現車もある頃だろうと突入してみたら....「ゴールドとプラチナ」の2台が駐車場にある。
早速、応対してくれたのはガタイのいい体育会系のセールス氏。
まずは車の回りを、ぐるりと見て回る。第一印象は想像通りで、それ以上でも以下でも無し。デザイン的に「唯一無二」な所があり「特別」かと想像していたが、奇麗にライティングされたショールームの中とは違い、雨ざらしの跡が残った車を見ると気持が半減した。
しかし、他に無いカタチの車である事は間違いない。特に後ろ斜め45°から見えるザガードの500みたいなクロスラインが新しい。
もう一つは、真横から見ると3ドアかと思うのに、ちゃんと4ドアである事。
3ドアのままでも評価は変わらなかったと思うが、同様の仕掛けの車の中では一番完成度が高く見える。
気になったのはエクステリア同様にインテリアもだ。
運転席に座ると、ハンドルの前には何も無い。これまた初代イプシロンの伝統を上手く引き継いでいる作りだが、何も無いと少し寂しい。オプションのナビよりも、後付で大きめの画面のやつを真正面に取り付けたい。
そしてダッシュボードのセンターに位置するメーター類。最初は、ここがポップアップするのかと思っていたら、このままだった。なので、ちょっと邪魔に思えるが前方視界を妨げる程でもない。
これもまた「唯一無二」な感じ。
シフトレバーはフロアタイプではなくセンターの続きにあるが、この部分の出っ張りが大きくて、フットレストに左足を置くと少し当たってしまった。
ブレーキやアクセルの位置は普通だと思うが、一昔前に多かったペダル類が少し左にシフトした右ハンドルの輸入車みたいな感がじがする。
やっぱり後部ドアを開ける時はドアノブを探してしまった。
そして一瞬どっちの手で開けようか迷う。それでも、このラインが美しい。これこそヨーロッパ車と呼べそうだけれどクライスラーなんだな。
しかし後部座席に座ると、天井に頭が着いてしまう。外から見ても少し狭そうに感じていたが、その通りだ。
背もたれの傾きもあまりなく、足元は広いが、その分座面の前後長が少し短く感じる。子供ならちょうど良いサイズだけれど大人4人は少しキツいか。4ドアだけど基本2シーターと荷室ぐらいに考えた方が良いかな。
「折り畳み自転車を載せている」と伝えると、荷室を広げてくれた。
でも後部座席を倒さなくても入るか? いやバックドアを閉めると高さが少し足りないか。
外観上、2種類あるグレードのゴールドとプラチナの違いは分かりにくい。
こっちの「プラチナ」は光に当たるとパールペイントだと分かった。タイヤも16インチでホイールも異なる。バイキセノンも標準。内装は革シートになるが、一部ファプリックのコンビタイプで、少しブラウン掛かった色合い。外装色もそうだけれど、クライスラーは少し大人の雰囲気でラテン系の明るい色合いの組み合わせは少ない。
残念ながら届いたばかりと言う事で、この車もナンバープレートがなし。
つまり試乗は出来ないがエンジンを駆けてみると、やはり音と振動はそれなりに感じる。セールス氏が乗った感想を色々説明してくれたが、やはり乗ってみないと。「スマートとこれは是非乗って頂かないと、後で困りますから」と(笑
「来週は試乗出来ますので是非」と言われカタログと名刺を貰ったが、さてどうするか。家へ帰ってカタログ眺めてみたが、どーせ買うならLANCIAのイプシロンかとも思う。エンブレムが違うだけで印象はかなり異なるものだ。中身は一緒と思っても何故かそこが引っかかってしまった。もしもアップルが傾いてサムスンからもSamsungロゴの付いたiPhoneが出たら、どっちを買うか、みたいな。LANCIA版ならツートンカラーも選べるしMTもある。
エンブレルでフロントグリルが少しだけ異なるだけでもアメ車とイタ車の違いを感じてしまった。走る車でない分、やはり見た目のイメージも大切。お見合い写真で一目惚れして、生で会ってしげしげと見たら何だか期待した人と違った感じ。悪くはないけれど何故かトキメかない。たぶんショールーム内で奇麗な姿を見たら、また違ったかも知れないが、ナンバープレートも無い雨ざらしの車は、何だか結婚した後の所帯染みた生活を想像してしまった。
タイミングも悪かったし、惜しいかな。
写真が楽しみなんです。
なぜ、こんなに雰囲気のある写真なのか。
しっとりとして、艶があります。
やさしい感じがとても好きです。
いつか試乗まで是非!
日本車は試乗どころか、フェアーにも行こうと思わないのですが、行ってみたくなるような独特のフォルム!
次に行くのはPANNDAかな・・・。
お褒めの言葉、ありがとうございます。
使っている写真は全部NEX-5Nのレンズキットで撮ったものです。
今や中古の下取り価格が2万円を切った安物ミラーレスで、特別なにもしておりません、ピントを合わせるぐらいです。
>>モさん
そうなんですよね。乗りば気持ちが変わったかも。
500との差は車長や重量の違いから来るものがあるかと思いますが、それが好転しているならば良かったと思います。
やはり本命はPANDAですね。中身は全部同じなのに、それぞれ味付けが異なっているようで楽しみでもあります。
写真は引き算。切り取り方のセンスがいいんですよね。
やや乗り遅れた感がありますが…
このクルマの存在を初めて知ったのはテレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」でしたか(このニュース番組、以外とクルマのニュースを取り上げるんですよね)。
そのときの第一印象は「これがクライスラーの新しいクルマ『イプシロン』です」って言われてもなあ…でした。
たぶんpingoさんと同じわだかまりがあったのかと…。
僕がいまこの手のクルマを買うことはないと思いますが、買うとしたらランチアのほうでしょうねえ…。