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追い風ライダー

自転車で長距離を走るきっかけを作ってくれた「自転車で遠くに行きたい」の著者であり、ポタ時には何時も着ているPedal Far!のジャージやステッカーで、お世話になっている米津さんの新刊が出た。

前2作(4作?)とは異なり、タイトルは「追い風ライダー」という自転車小説らしい。
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これは面白そうだと思い、アマゾンで確認すると即刻売り切れ。そんなに売れているのか、元々入荷数が少ないのか。地元の本屋で検索すると1冊だけ在庫ありだったので、仕事終わりに寄ってみた....。





昼間なら、例の観覧車を目印に車を走らせれば迷わないが、夜となるとライトアップもコストダウンなのかショボくて分かりにくく店の周りを3周もしてしまった。

一応、iPhoneのナビも併用していたけれど、やはり小さい画面に慣れない。

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店に入ってみたが、ここはデカ過ぎて何処にお目当ての本があるか分からない。

とりあえず前回に習い、店内の検索機で探してプリントアウトしてみると「場所は近くの店員にお尋ねください」とある。なんだよ、それ。ならば最初っから聞けば良かった。そこで近くに居た店員に「これ何処にありますか?」と尋ねると、何も見ず一直線で案内してくれた。流石にブロだ。いや新刊なら置く場所は大抵決まっているのか。

で、やっと入手。3冊あったけど、残り一冊の表示はわざと?

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早速、家へ帰って読み始めた。

でも、読書は苦手。しかも年々視力も悪くなってきており長時間活字を見ると目がショボショボして来る。こんな時こそiPadで読めれば楽なのだが、こんな時代に、しかも米津さんの本なのに電子ブックで読めないとは残念。入稿なんて絶対にパソコンからだから電子化なんて簡単だと思うけれど、こんな事は筆者の思い通りにならない事なのか。Kindle版なら即出来そうな気もするが、出版社との大人の事情でもあるのかな。

極度の遅読で時間が空いた時に少しづつ読みたい派なので、本を持ってウロウロするより何時でも何処からでも読めるように、やはり電子化して欲しい。

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それでも、この本は読みやすかった。

難しい文体でもなく、そのままスルスルと入って来る。たぶん遅読だとか活字が読みにくいだとかは、その本自体が元々面白くない為の言い訳なのだ。やはり興味ある事は素直に入ってくるもの。

タイトル通りに出てくるキーワードは自転車だし、blog、写真、自転車通勤、猫と感心のあるものばかり。自転車用語を少しだけ分かっているだけで、思わずニヤリしてしまう所が多々あった。

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最初は5つのオムニバス形式のショートスーリーかと思ったが、その話が微妙に繋がって一つの物語になっている。出てくる地域が一度も走った事のない関東近辺と沖縄だけだったが、描かれた景色がそれなりに想像できるのが不思議だ。

誰もが最初に感じるママチャリからスポーツ自転車へ乗り換えたときの爽快感とか、もっと先に進みたい好奇心と、それに伴う勇気もまた同感する事ばかり。ブルベの裏話も興味深かったし最後のオミズの話も、なかなか面白かった。

これって、そのまま映画に出来そう。いや、それは無理か。新刊効果だとは思うがアマゾン(日本文学)のベストセラーで瞬間ベスト10入りも果たし、深夜のBSドラマぐらいなら行けそうな気がする。そうなると、おミズの子の役は「荒垣 結衣」だなw

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一気に読む終わると、無性に自転車に乗りたくなった。

寒くなったけれど、昨日も今日もジテ通だ。
by pingo21 | 2012-11-20 12:18 | BOOKS・MOVIE・ART | Trackback | Comments(0)