2011年 07月 25日
どーもどーも その日が来るまで in テアトロン
抜糸は済んだものの顔の傷は残ったままだし、右膝の傷がいまだに痛くて歩くのが辛かったからだ。でも、2月の寒い時期に何時ものメンバーから「今年も行くでしょ?」と誘われて以来、半分楽しみでもあったので余計に迷った。そんな葛藤がありながら「よし、元気出して行こう!」と決心したのは当日になってから。
そして大きなマスクと深々とキャップを被った怪しい姿で車に乗り込み、ライブとなると毎回ワクワクする高揚感に浸りながら連絡バスの来る臨時駐車場へ....。
しかしバスへ乗り込むためだけでも凄い車と人の数。最終便の出発時刻の4時半になって、やっと会場へ向かう事に....。
結局、開演時間の午後5時を少し回った所で、やっと席に座ることが出来た。
前回は、東の横の端っこ辺りで良い席ではなかったが、今回は反対側の、これまは端っこのブロック。ステージ上は見えるものの演奏者の半分がテントに隠れて見えないな......と思っていたら、すぐに演奏が始まった。
恒例の野外テアトロンへ来たのは、これで3回目、いや4回目か。不思議と毎回好天に恵まれるが今回も天気が良い。そして予想通り人が多い。階段席はおろか芝生席の上の方まで人がいる。
体に感じる低音の響きで「ライブに来た」事を実感するが、PAが近すぎるので音が歪んで聞こえる。それでも野外ライブは屋内とは違った環境だから、そんな事はあまり不満に感じなかった。
始まってすぐに、会場内を上や下へと走り回る小田和正。「まるでジャニーズだな」と思ったのは飾りを付けて名前を書いたウチワを持った人がチラホラいた事。80年代には、そんなファンはいなかったが逆に花束を渡す人もいない。そっちは規制とかあるのかな?
昔懐かしい曲が流れると、思わず口ずさんでしまうのは、オヤジの証拠。何故かあの頃は「日本のポピュラー音楽なんてレベル低い」と偉そうに思っていた頃なのに、クラフトワークやピーターガブリエルと一緒にオフコースのLPも買っていた。ドロドロとした暗いロックやジャズばかり聴いていた中で、一服の清涼剤だったのかも知れない。
アレンジャーに深町純がいたりメロトロンを使った曲があったのも興味深かったけれど、単純にハーモニーやメロディの美しさに引かれた。そして音楽のジャンルには上も下もなく「楽しんだ方が勝ち!」みたいな事に気がつくのは、少し後だ。
「夏の終わり」や「水曜日の午後」は、やはり鈴木康博氏とのハーモニーでないと違和感あり。でも再結成はお互い目指す方向性が違うので無いと思うが、クリスマスの奇跡的には一回ぐらい昔のメンバーとやってみても良いと思う。けれど、こういうのって、きっと誰かが欠ける事がない限り実現されないのかも。
今回のサプライズは後半戦「よーし決めた。次の1曲の間だけ写真OK!!」と言った事。続けて「権利関係とか、よくわからないけど変なことに使わないように」と(だから今回は禁断のコンサート中の写真があるのです。)
これにはみんな大喜び。一斉に携帯を取り出して、演奏される「キラキラ」が終わるまで、会場内は携帯電話のランプの明かりが点々と点いていた。せっかくなので、携帯よりも持っていたDP2を取り出したが、いかんせん「24mm 単焦点」だ。しかも、暗いところはダメダメなFoveonだから、F2.8でISOを800まで上げて必死で撮った。
感心なのは、曲が終わったと同時にみんなカメラを仕舞った所。なんか大地震に遭っても行列に並ぶ日本人らしい。
途中、歌詞を間違えてやり直したり、サックスで「ムーンライトセレナーデ」を演奏したりとライブならではの所もあり改めて来て良かったと思う。
震災に対して全く言及がなかったのは、あえてだろうか。もっとも西日本に住んでいると遠い異国の事にように感じるのは事実だけれど、スタートして最初の曲に「明日」を持ってきたのは、その代弁かなと深読みに。
全部で3時間ぐらいは、あっただっただろうか。今年は西側の席という事もあり日陰になる時間が早かった事と、時折吹く海からの風が心地良かった。野外のライブとしては今までで一番良い環境だったと思う。
アンコールは(たぶん予定通りの)3回。全員コーラスでは女性の声しか聞こえなかったのは、やはりそういうファン層なんだと実感(但し平均年齢は高し)。
しかし小田和正も今年で63歳。もう立派なジジィなのに、愛だの恋だのと歌っても何故か違和感がないのが不思議。そしてそれを素直に受け入れている自分自身も不思議だ。
そしてお約束の「打ち上げ花火」で終了となってしまった。
帰りのバスに乗り込むまで、それからまた小一時間。痛み出した右膝を引きずりながら、やっと駐車場に戻ったのは10時過ぎだった。帰り道のBGMは何故か「ドリームシアター」w。
今までのパターンだとテアトロンのライブは3年に1回ぐらい。次は、また3年後で小田和正は66歳か。同じ数だけ年を取っていくけれど、その時自分は何をしているだろうか。
オフコースは、当方が高校の時、正に全盛期でした。
で、それから約30年後…。
一昨年の高校の同窓会で、2次会のカラオケでは、
「Yes・No」「眠れぬ夜」など、オフコースのヒットパレードでした。
我々おっさんたちも、なんとか、ちょっとした楽しいとっかかりを見つけて日々乗り切っていきましょう。
今度のCDもいいですね。なんかちょうど自分たちの年代にかぶるようなしみじみと共感できるようなところがあります。
音も良いです。良いシステムで聴くと「静けさ」がとっても良い。
なんとかリハビリして、「夏の終わり」には、またお会いしましょう。
待ってますよ!