2011年 10月 20日
ホビットの謎
4枚目のアルバム「金色のライオン」に収められている「ホビット」の10分近くに渡るライブ版だが、今聴き直しても面白い。1973年当時に、こんな16ビートの曲をやっていた事にも驚きだけれど豪華バックメンバーを見て納得(かっこいいベースラインは細野春臣)。
しかし、この「ホビット」って何だろうか?
当時は何のことやらさっぱり分からず。
ずーっと気になっていたので調べてみると、ホビットは「ホビット村」と呼ばれる、今でも「西荻窪」に現存する喫茶店らしい(当時は飲み屋?)。長い間疑問に思っていたが喫茶店の名前だったのか。ただ普通の喫茶店には止まらず、ここから沢山のサブカルチャーが生まれた所でもあるらしい。
住所を頼りにストリートビューで確認すると、ここだった。ツタが絡まり古い趣のある建物って感じだが、昔のカウンターカルチャーの店らしく今は無農薬野菜を売ってたりする。
歌詞によれば、ここへ訪れた時に中核派と遭遇。そこから金沢大学へ仕返しに行くとと言う話。
しかし金沢大学なんだから当然金沢にあると思ったが何故、西荻窪なのか。金沢大学分校でもあったのかと調べてみると、どうも金沢大学ではなく「神奈川大学」で実際に事件があったらしい(たぶん名前を誤魔化すために書かれたのかも)。また、ほびっと村の説明書きには1976年に出来たと書かれているが、歌自体は、その3年も前に世に出ている。となると現在の喫茶店の前身となる店(それが飲み屋)が存在したのかも知れない。
まあ歌詞自体が実体験と想像の組み合わせで出来た話らしいので、そこまで深く考える必要も無さそう。
ちなみに「ほびっと村」由来はトールキン作「ホビットの大冒険」から来たもので、その続編が、あの有名な「指輪物語」つまり映画「ロード・オブ・ザ・リング」だったんですね。
この曲が、日本初のラップとか書かれているけれど、それはちょと違う気がする。前作「俺らいちぬけた」の「いくいくお花ちゃん(劇中歌)」辺りからの流れと考えるのが自然なのかも。でもプロデュサーである松本隆の影響が大きかったのだと思う。
以前、書いたコーヒーのイノダ同様に、一度は行ってみたい所。今は何にもないような気もするけれど西荻窪ってそんな場所だったんだ。
ところで岡林信康つながりで映画「きつね」初DVD化とのことです。
「しろやぎ通信」さんの功績大だと思います。
http://www.shochiku-home-enta.com/shop/item_detail?category_id=202362&item_id=669176
昔は吉祥寺や高円寺の方がカッコイイって印象でしたが、それはもっと後の事かな。
生活圏としては西荻窪の方が便利だったりします。
出張先から帰宅するとき、切符が「東京都区内」だとか
電話番号が03だとか、物価もちょこっと安い感じ。
丸ノ内線が通る、高円寺・阿佐ヶ谷方面は同じ中央線文化圏の中でも
ちょっと別の感じもします。詳しくは不動産屋さんへ(笑)
自分もこの歌の「金沢大学へ〜」はかなり気になっていました。というのも金沢大学に行く頭はなかったが金沢大学のある県の出。
あまりこの歌詞を真面目に捉えてもいけないが、
「ほびっと」「ほんやら洞」と兄弟関係にある喫茶店が金沢にあり、岡林信康氏も開店の時に手伝っている(今もその店はあります)
金沢大学はカクマル派の拠点校で、1970年代には「金沢戦争」でしばしばカクマルの根城の生協が中核派に襲撃されることがあった。
…等々、地元紙が出す文芸雑誌にて大学関係者の回想が書かれていました。
なるほど、金沢大学とは全く関係ない訳でもなかったんですね。
Youtubeの音は消えてしまいましたが、この曲を久しぶりに聴いてます。
細野さんのベースがとってもファンキーでいいです。
この曲はライブの方が良いかな。アルバム 1973PM9:00→1974AM3:00